こんちゅう

エッセイ・小説・ブログ・楽譜置き場。 不定期更新。

村山彩希プロデュース新公演の正直な感想

何が嫌いかより何が好きかで自分を語れよ!というのはルフィの名言ですが*1,とはいえ「どうしてそれが苦手か?」ということをうまく言語化することができたらそれはそれで人生の豊かさが増える気がします.

今回は,先日初日を迎えた村山彩希プロデュース新公演の感想を正直に書こうと思います.書くべきか本当に悩んでいたんですが,ここ数日新公演のことばかり考えて作業が何も手がつかない状況なので,とりあえず文章にしてみることにしました.あまり気持ちのいいものにはならないので注意してください.また,様々な人の意見も聞いてみたいので,ここが違うんじゃないかなどあればぜひコメントください.

ほとんど劇場公演を見たことはない

まず,自分はAKBにわかファンで,劇場公演は配信で逆上がり公演,僕の太陽公演,現地ではただいま恋愛中公演を1回見ただけです.なので本来新公演についてあれこれ語る立場にはないとは思うのですが,こういう意見もあるんだよーと理解していただければ幸いです.

メンバーは本当に頑張っている

そして,演じているアイドルの方々,支えているスタッフの方々,関わっている全ての方が新公演を良いものにするために本気で取り組んでいるということは,この準備期間中ひしひしと伝わってきました.あらゆるSNSで朝から晩までレッスンで辛いということを目にしましたし,自分の推しは忙しさのあまりこの1週間でモバメを一通しか送ってきませんでした.その結果,新公演初日のメンバーのパフォーマンスは最高のものでしたし,拘った演出の数々は見ていて本当に楽しかったです.こんなに必死にアイドルを演じてグループを盛り上げようとしているメンバーの方々には尊敬の意しか出てきません.

16人公演になって

今回久しぶりに8人公演から16人公演になったということで,変わった点としては

  • メンバーが8人から16人になった(当たり前)
  • 柱でメンバーがほとんど見えない,という状況は少なくなった
  • 1人当たりの自己紹介のパートやMCパートが短くなった
  • ユニット曲の担当が1人1曲になった
  • ほとんどのパートが口パク(あるいはすごく強い被せ)になった

などが挙げられると思います.正直,配信視聴がメインの自分にとってはかなりきつい変化です.単純に推しが映る回数が半減するだけになってしまいました.

特に口パクになったことで推しの生の歌声が全然聞こえなくなったことがショックです.田口さんなど歌唱メンの歌も結構楽しみにしていたのですが,また別の公演やコンサートまでお預けという結果になりました.

ただこれは好みの問題というか,実際2022年までは16人公演で全く同じ構成でやっていたので,16人公演の方が好きだという人も多いでしょう.ダンスナンバーがないことも,狭い劇場や貧相な演出装置のことを考えるとある程度仕方ないことです.

公演ってなんですか

なんでこんなに自分は新公演があまり好きになれなかったのか,ここ数日ずーーっとぐるぐる考えて,他の劇場公演などや自分が好きな音楽・コンサートを見返したりして,ある程度考えがまとまってきました.おそらく一番の問題は,今回のセトリが公演になってないことにあると考えています.

AKBの劇場公演って何なんでしょう.公演は数年ごとに入れ替わり,演者はチームのメンバー,セットリストは完全に固定,秋葉原の劇場で毎日250人を相手に開催する,明らかにライブやコンサートとは性質が異なります.劇場公演の抽選は1週間前と非常に短く,ライブやコンサートのように気合い入れて準備して行く!というよりもむしろ,たまたま当たったからフラッと遊びにいく,という感覚の方が近いのでしょう.

劇場公演って実はミュージカルに似ていて

自分の人生で触れたものの中でAKBの劇場公演に一番近いのはミュージカルの公演です.特に劇団四季が近く,公演は数ヶ月単位で固定,演者はその日ごとに変わります.チケットも割と直前まで取ることができます*2.ミュージカルが聴きたくなったら週末のチケットを取ってフラッと劇場に寄って楽しむ,といったことが可能です.

公演には必ず流れがある

ミュージカルの曲の構成は大抵同じです*3.まず初めにovertureといって,ミュージカル全体のイメージに合った楽曲が演奏されます*4.その後はストーリーに合わせてダンスの激しい曲やコーラス曲,ソロ曲などが演じられ,大抵壮大な曲で前半を締めます.その後休憩があり,後半の初めに再びインストだけの楽曲が演奏され,ストーリーが進み,クライマックスに再び壮大な曲を演じ,フィナーレ,という流れです.

このようなテンプレート構成には必ず意味があります.ミュージカルに行くと大抵席でおばちゃんがペチャクチャ喋りたくっており*5,そのままだととてもミュージカルを聞く雰囲気ではありません.ですのでまずovertureを通じて,観客を日常から非日常に引き込む必要があります.

www.youtube.com

自分が一番好きなCATSのovertureを貼り付けてみました.CATSという化け猫どもの不思議な世界をまさに表現する楽曲になっているのではないでしょうか.

www.youtube.com

ライオンキングにはovertureはないのですが,その役割を担っているのがサークル・オブ・ライフです.劇団四季でライオンキングは2回CD化されていますが個人的には上に貼った1999年版の方が圧倒的に良いです.というかミュージカルは大抵海外の方がいいんですがライオンキングに関してだけは圧倒的に日本の劇団四季バージョンの方が良いです.ミュージカルの歌詞を日本語に訳す際大抵無理のある役になったりそんなこと原曲で言っていないわ!って感じになるんですがライオンキングに関してだけは全然そんなことなくてむしろ日本語の方がいいというか,生きていく道標 命はめぐる ザ・サークル・オブ・ライフですよほんともう日本語の力強さが一手に集まっていて本当にいいですよね

とまあ,開始と同時にラフィキの圧倒的な独奏とコーラス隊の迫力ある歌唱をもって「命の輪廻」を表現されたら,もう拍手喝采,観客の心は一つになるというものです.

代表曲の存在

もう一つ,ミュージカルの構成を語る上で大事なのは「代表曲」,つまりそのミュージカルを表すような曲が,大抵前半と後半に一つずつあるということです.ライオンキングだと前半の「ハクナ・マタタ」,後半の「お前のなかに生きている」が当てはまるでしょう.

CATSの構成について,曲を全て完成させたアンドリュー・ロイド=ウェバーがCATSに「代表曲」がないことに気づき,最後に「Memory」を追加した,という逸話があります.

www.youtube.com

その結果,CATSと「Memory」は世界的に有名な名作ミュージカルの一つとして広く認知されるに至りました.劇団四季のMemoryは日本語訳のせいで全然好きじゃないんですけどね

曲には全て意味がある

定期的に開催されるミュージカル公演,別に一度見てしまえば二回いく必要ってほとんどない,それこそキャストくらいしか違いはないわけです.それでもみんな何回も通う理由ってたった一つで,代表曲を聴きにいっているんです.CATSのMemoryが聴きたいんです.

もちろん,では代表曲だけ歌えばいいという話でもないです.さまざまな曲をストーリーに載せて演じることで観客を飽きさせず,新たな発見を生み出し,そして代表曲を聴くための万全のテンションに持っていく必要があります.全ての公演曲にはそれぞれ意味があり,作曲家や作詞家の意図が必ず込められています.

AKBの劇場公演曲にも全て意味がある

さてAKBの話に戻ると,今まで見てきたAKBの劇場公演,特にちゃんとお金をかけて*6構成されたものは明らかにこの「流れ」を意識しています.

僕の太陽公演だと,ミュージカルのovertureに対応するのはまさに「Dreamin' girls」でしょう.この楽曲だけ明らかに他のAKBの楽曲と比べて異彩を放っていますが,これは観客をまず日常から非日常の世界へ誘う働きを担っています.表題曲について,アンコール前と後から一つずつ選ぶなら,「夕陽を見ているか?」と「僕の太陽」になるでしょう.

逆上がり公演はかなり特殊なのですが,ミュージカルのovertureに対応するのは「掌」と「逆上がり」になると思っています.本当は初めに「逆上がり」を持ってきて,逆上がり公演ってなんか元気な雰囲気の公演なんだ,と観客に伝えたかったんだと思いますが,1曲目に「逆上がり」を持ってくるとそれこそ観客の心が置いてきぼりにされてしまいます.そこで「掌」というバラード曲を最初に持ってくることで,まずアイドルと観客の心を一つにする,まさに逆転の発想の構成だと感じています.表題曲は諸説ありますが「街角のパーティ」と「To be continued.」になるのでしょうか.

overtureの役割を担う曲,表題曲の役割を担う曲があり,それ以外の曲はそれらを自然に繋げ,かつ観客を飽きさせないように,とても丁寧に配置されています.ミュージカルと違いストーリーがない分,どの曲も似たような曲が連続することなく,さらにキャストの魅力を毎公演ごとに新しく発見できる構成になっていると感じています.

新公演の構成は

今回の新公演ではシングルのカップリング曲が中心となって構成されており,マイナー曲,AKBのコアなファンでも新鮮な気持ちで楽しめるように意図されています.そのこと自体は喜ばしいことなのですが,それが本当に上で説明したような「公演」の体をなしているのかについては,私としては疑問に思いました.

まずovertureの役割を担う曲が存在しません.「ロマンス、イラネ」が日常から非日常に誘うほどの力があるように感じませんでした.表題曲は何になるんでしょうか.あえて選ぶなら「性格が悪い女の子」と「僕にできること」になるのでしょうか.他の公演と比べるといささかパワーに欠けます.

カップリングに限定しているから仕方ないとはいえ,それ以外の曲も似たような曲調が続いてしまっています.曲を一つ一つ聞けばどれも魅力的なのですが,「公演」にはいわゆる汚れ役,構成の流れのために入れる突拍子もない曲が必要だと感じています.逆上がりでは例えば「その汗は嘘をつかない」や「ハンパなイケメン」とか,僕太だと「竹内先輩」とか,単発で聞くとなんやこの曲?という感じなのですが,それでも公演に必要不可欠なピースです.

その結果,私は新公演初日,劇場の世界に十分入り込むことができなかったです.これが数千人のキャパの箱のAKBマイナー曲ライブならめっちゃ良いセトリなんですが,公演ってあくまで日常の延長線上にあるべきと考えています.今回の新公演は1回見れば満足してしまい,正直次回からどのように楽しめばいいのかすら分かっていないです.

コアなファンはきっと

ここまで述べたように,いくつかの個人的な理由,そして構成の問題から,自分はあまり今回の新公演は好きではないと感じています.もちろん,何回か見ているうちに大好きになる可能性もあり,その時はまた記事を書こうと思いますが,現時点での評価としてはかなりマイナス寄りです.

それでも,SNSを見ていると今回の新公演に好意的なファンがほとんどです*7.なので自分の意見がかなり異端だということでそれはそれで良いんですが,可能性の一つとしてはわざわざSNSにネガティブなことをオープンに書かないとか至極真っ当な理由があるでしょう.自分の推しは多分エゴサとかしないタイプですし別に認知もされてないので私自身はSNSに適当なことを書きまくっているのですが,もし結構エゴサとかするタイプの推しなら,当然嫌われたくないからネガティブなことは書かないというのもあるでしょう.

もう一つは,実際に今劇場に足を運ぶようなコアなファンは満足しているのでは?と想像しています.チケット代も高々3000円ちょっとですし,16人ものアイドルが目の前で踊ってくれるというだけで満足しそうです.実際,自分が唯一行った研究生のただいま恋愛中公演も基本口パクだったのですが,それよりもアイドルの方々を近くで見れることの嬉しさの方が勝り,あまり違和感を感じませんでした.

メンバーは本当に頑張っているから

新公演はおそらく月に1,2回しか開催できませんし,超人気メンバーが16人も出演するわけですから,今後チケットは間違いなく全完売し続けるでしょう.自分も東京に行く機会があれば絶対に申し込みます.

ですが,繰り返しになりますが,ここ数週間,メンバーの人たちが本当に頑張っている姿を見てきたから,公演のことを本気で考えて,その期待に答えようと努力して,毎日朝から晩までレッスンして,深夜ぶっ続けで練習して,前日足が動かなくなった人がいて,それでも頑張ってきた姿を見ているから,本当に勿体無い,それが今の正直な気持ちです.

 

 

 

*1:違います

*2:微妙な席しか残ってないですが

*3:最近のやつはあんま知らないですが

*4:劇団四季は残念ながら生オケではなく録音です

*5:これってもしかして大阪だけ?

*6:どっかの本で,一公演作るのに3000万円くらいかかっているというのを目にしました.今だともっとかかるでしょう

*7:AKB好きの友達がいないので他の人のリアルな意見がわからないんですが...

本田仁美卒業コンサートの感想

何が嫌いかより何が好きかで自分を語れよ!というのはルフィの名言ですが*1,さらに踏み込んで「どうして好きなのか?」を言語化できたら自分の好みや嗜好がより明確になり,色々なコンテンツをより深く楽しめるようになる気がします.今回はすでにもう1ヶ月も前になりますが,本田仁美さんの卒業コンサートが本当に良かったので,感想と良かった点をまとめたいと思います.ただ,変なオタクが変な方向から謎の目線で書いた怪文書であることを理解して読んでください.

一言で表すなら

本田仁美さんが10年間のアイドル人生で何を学び,何を考え,何を得て,そしてこれからどう生きていくかを高らかに宣言する,まさに100点満点の卒業コンサートでした.

また,今までお世話になったAKB48に最大限の感謝を示し,さらにAKBがここから再び輝けるよう彼女にでき最大限のお膳立てをしていきました.

別にファンでもないのに

ここまで書いておいて,実は自分は本田仁美さんのファンでもなんでもないです.AKB48のメンバーに推しはいますが箱推しというわけではないので,本田仁美さんのことはあまりよく知りません.昔AKB48のチーム8として加入して,その後色々あって韓国に渡ってIZ*ONEとしてスターになり,その後日本に戻ってAKBのセンターとして活躍している,そんなwikipediaで調べたら出てくる程度の知識しかないです.

今回の卒コンも自分の推しが出るからとりあえず配信で見るかぁという程度の認識でした.ところが蓋を開けてみたら,最後の曲で気がつけば大号泣していました.いうならば他人の卒業式で泣くくらいの変な人になってしまったのですが,それほどまで心を動かされた理由はなんだったのでしょうか.

今のAKBにできる最高品質のパフォーマンス

もっとも大きな理由としては,単純にパフォーマンスが良かったということに尽きるでしょう.贔屓目もあるとは思いますが,今のAKBのパフォーマンスのクオリティは国内アイドルの中でトップレベルに位置しています.紅白落選から始まったダンスパフォーマンスを揃える意識は間違いなく身を結んでいます.コンサート序盤のダンスナンバーでは息の揃ったダンスと凝ったカメラワーク・演出が重なり,まさに圧倒されました.

しかし,AKBの本来の良さとはパフォーマンスではなく,とにかく「可愛い!」ということにあります.昔からAKBの曲や振り,衣装は可愛さを強調したものが多く,その可愛さこそがAKBをここまで人気にした要素であることは間違いありません.今回の卒業コンサートでもそんなAKBの「可愛さ」を存分に発揮する曲がセットリストに多く組み込まれていました.

もう時代は令和だよ

ここまではただ単にAKBのパフォーマンスを褒めているだけにすぎません.本田仁美卒業コンサートがAKBの他のコンサート・ライブと違う点は何か?どうして自分は本田仁美卒業コンサートがこんなにも大好きなのか?

その答えは,単に楽曲と演出のクオリティ,それに尽きます.AKBは2005年に活動を開始したグループです.AKBの楽曲は00年代あるいは10年代前半に作られたものが多いです.その楽曲のほとんどは,今の令和の時代にグローバルに披露するに足りるクオリティにありません.

今回のセトリ,特にダンスナンバーの選曲を見ると,だらしない愛し方やmake noise,僕たちは戦わないなど,いわゆる00年代J-POPっぽくない曲,格好いい曲が多いと感じます.韓国で最先端のK-POPに触れたひぃちゃんにとって,このくらいの曲ではないとグローバルスタンダードを超えられないと判断したのでしょう.

J-POPは生歌で可愛く歌おう

もちろん私も00年代J-POPが大好きですし,ひぃちゃんもJ-POPで育ってきたので嫌いではないでしょう.K-POPに対して劣っているとは全く思っていませんし,単に方向性の違いだと解釈しています.ただ,海外の人や,日本の若い世代(特にまともなK-POPを聴いてきた人たち)にとってはどうしても「ダサく」感じてしまうことは理解しています.ダサく感じさせないよう最低限インストのクオリティを上げることはできるのですが,昔の曲ではそれも叶いません.

そのような問題を解決するために,本田仁美卒コンではものすごく大胆な戦略をとっています.上記で挙げたようなかっこいいダンスナンバーでは完全に口パクで,そうでないいわゆるJ-POP風の良曲,ひぃちゃんがチーム8メンバーと歌いたい曲は全て生歌を採用しています.これにより観客は,口パクの箇所はパフォーマンスを見て欲しくて,そうでない時はむしろAKBの「可愛さ」やメンバーとの交流という点に注目して欲しいんだ,ということが即座に理解できます*2.これにより,上記の「ダサく」感じる問題は完全に解消されます.

ひぃちゃんが出来るAKBへの恩返し

今回の卒業コンサートはI*ZONEのファンなど「AKBファンではない人」が見る絶好の機会です.そんな人たちを今のAKBのダンスパフォーマンスの高さで驚かせ,さらにAKB本来の売りである「可愛さ」をアピールする,本田仁美さんの中にはそういうプランがあったのではないでしょうか.

さらに注目して欲しいのは撮影タイムです.今回は撮影タイムが多めで,永遠より続くように,唇にBe My Babyタンポポの決心と,全てJ-POPの名曲揃いです.国内外のSNSで「今のAKBってこんなに可愛い子が揃ってるんだ!しかも曲も可愛い!」とたくさん拡散されることを期待したのでしょう.

どうして本田仁美さんは自分の卒業コンサートでここまでするのでしょうか.自分の卒業コンサートなので,自分の好きな曲だけをやるか,あるいは自分の好きなメンバーだけ集めて自分が一番目立つ,ファンが一番喜ぶセットリストを組めばいいだけです.

ここからは個人的な妄想に過ぎませんが,やはりひぃちゃんは自分をここまで育ててくれたAKB48というグループに最大限の恩返しがしたかったのではないでしょうか.本田仁美さんの卒業はおそらく円満なものではないです.運営側としては今後もAKBのセンターとして引っ張っていって欲しかったでしょうし,ひぃちゃんとしては自分の方向性とAKBの活動が合わなかったのでしょう.そんな中,ひぃちゃんが出来るせめてものこととして,自分の卒業コンサートを使って一人でも多くの人に今のAKBの魅力を伝えたい,そんな想いがあったのではないでしょうか.

プレーヤーではなくプロデューサーとしても

ここまで見てきたように,本田仁美卒コンはAKBとメンバーへの愛に溢れていますが,もちろんそれだけなく,本田仁美さんがこれから進む道も明確に示されています.これからの芸能界で上に行くであろう若手芸人を呼び,大して面白くない(というかめちゃくちゃ滑っている)ギャグに大笑いしている姿からは,自分はこれからマルチタレントとしても大活躍するんだという気概を見ました.ファンの人へのメッセージにはハングルや中国語も入れ,将来はよりグローバルに活躍したいという意気込みを感じました.

ですが,自分が注目したいのはやはり本田仁美さんの賢さ,プレーヤーとしてではくプロデューサーとしても活躍できるということを示したことが本当に大きいと思います.アイドルというのは本当に特殊な職業で,例え現役時代に人気を博したとしても卒業後に芸能界で成功した人は数えるほどしかいません.そんな中,本田仁美さんはアイドルとしてだけでなく,その場その場に適した振る舞いをできるクレバーな人間であるということがこの卒業コンサートで証明されたと思います.AKBを卒業してこれからどのような活動をするのかは分かりませんが,自分のやりたいこと・やるべきことをちゃんと自分で考えることができるので,おそらく大ゴケすることはないでしょう.今後の活躍がますます楽しみになった,そんな卒業コンサートでした.

これからのAKBは

本田仁美さんが卒業してからもAKB48の活動は大きなものがいくつかありましたが,たまに「ここに本田仁美さんがいれば,どうなっていたんだろう?」と思うことがあります.再度繰り返しますが,ファンじゃないのにです.本田仁美さんの考え方,姿勢がAKB48というグループを根本から支えていたのではないか?と考えてしまいます.

指原さんや山本彩さんのように,アイドルという職業,グループを客観的に見れる人が中心メンバーに少なくとも一人は必要なのではないでしょうか.いや,それは本来運営がやるべきことで,メンバーが考えることでは絶対にないのですが...

正直なところ,2024年のAKB48がものすごく不安です.今のAKBには本当に素敵なメンバーが揃っているから大丈夫だろうと思っていましたし,本田仁美卒コンのパフォーマンスを見てこれからのAKBにさらに期待が大きくなっていました.でもそれは,もしかしたら本田仁美というピースがあったからこそ輝いていたのかもしれません.逆に,最高のパフォーマンスをするだけでは世界には通用しないということを,本田仁美卒業コンサートで教えられた,今となってはそんな気持ちです.

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:違います

*2:もちろんベストは生歌で最高のパフォーマンスをすることですが,AKBにそこまで求めるのは酷です.というかトップK-POPアイドルでもそこまでできるグループは滅多にいないです

映画「ガールズドライブ」はなぜ名作なのか?

こんにちは.映画「ガールズドライブ」の配信がスタートした*1ので,このタイミングで本作の感想を書こうと思います.なお,名作であると言い切っていますが,普段映画なんて全く見ない上に,AKBファンの立場からの感想であることはあらかじめご了承ください.

以下ネタバレを含みます!

あらすじ

AKB48のメンバー4人,小栗有以,山内瑞葵,倉野尾成美,山崎空演じる静岡の女子高校生4人が,ムカついたことを言ったラジオパーソナリティを東京まで銃でぶっ殺しにいく青春ロード・ムービーです.

一点突破型の脚本

人はどのような物語,あるいはストーリーに心を動かされるのか?ということを昔はよく考えていました.自分なりに出した結論としては,「とにかく印象的かつ衝撃的なラストシーンを準備し,物語はそれが自然な流れになるよう構成する」というものです.

本作はまさにこのタイプの脚本(これを一点突破型の脚本と呼んでいます)だと思っています.主人公の小春がラジオパーソナリティに向かって公衆の面前で「ぶっ殺してやる!」と叫んで銃を放つ,きっと脚本家の方はまずこのようなシーンが思い浮かんだのではないでしょうか.

あとはこのラストシーンに向けてストーリーを作ればいいのですが,その構成が非常に丁寧に肉付けされていると感じました.ロード・ムービーなので旅先でさまざまなトラブルに巻き込まれ,それらを皆で解決していくのですが,その中でも小春は基本的に穏やかで争い事を避けようとする性格として描かれています.ところがラストシーンでは激昂し,小春の感情に見事にコントラストを生み出しています.特に小春演じる小栗有以さんはふわふわした王道系アイドルで,彼女のイメージからはとても想像できないようなセリフなので,AKBのファンの人にとってはよりインパクトが強いのではないでしょうか.

漫画「暗殺教室」でも似たような話があります.「暗殺教室」は教室で生徒が先生に向かって銃を乱射するシーンから始まるのですが,作者の松井優征先生は「まずこのシーンが思い浮かび,それと整合性が取れるように設定を後から考えた」と語っています.本作「ガールズドライブ」は,80分という短い上映時間の中で観客の心の盛り上がりを完全にコントロールし,ラストシーンを見事に描き切った素晴らしい作品です.

もちろん細かな点を見ればツッコミどころ満載というか,導入も流石に無理があるし,アイドルが制服姿でプールに飛び込むイメージビデオみたいなシーンが急に始まるし,途中で本物の銃を手に入れるってどんなご都合設定なんでしょうか.由佳ちゃんが男に監禁されるシーンは普通の映画なら濡れ場が始まりますが健全アイドル映画なのでそんなことは起きません.

最終的には殺さずに済んだのですが(盛大なネタバレ),小春がそのまま殺していれば殺人罪殺人教唆罪でみんなまとめて少年院送りです.というか刑法が変わって18歳からは特定少年として扱われるので,もし4人が18歳になっていたら女子高校生であろうと最悪死刑です.それなのに由佳は最後「なんだかんだ楽しかったね」とクッソのんきなことを言い放ちます.あんたらは悩みを聞いてもらう前にまず刑法を学んだほうがいいです.マジで.

なんだけど,そんなことどうでもいいんです.桃太郎のストーリーに現実味がないと難癖つけるやつはいません.どんなにぶっ飛んでても話の進み方と感情の移り変わりが物語の中で自然ならそれでいいんです.逆にある程度ぶっ飛んでるおかげで伏線がわかりにくく巧妙に張られており最後のシーンはめちゃくちゃ笑いました.いやーほんとに素晴らしい脚本です.

とにかく画面に顔をでっかく映せばいいのよ

ここまでは脚本について多く語ってきたのですが,演出についても少し触れたいと思います.完全に素人なので的外れなことを言っているかもしれませんが,どうしても伝えたいことがあります.

今からガールズドライブと全く関係ない話をします.すみません.ガールズドライブの上映開始のおよそ2ヶ月前,AKB48の62枚目のシングル「アイドルなんかじゃなかったら」のMVが公開されました.選抜メンバーは16人です.センターは小栗有以さんで,その次の序列2位*2という良ポジションに山内瑞葵さんが選ばれます.自分は山内瑞葵(ずっきー)さんのファンなので本当に嬉しかったです.特に最近のAKBは半年に一回しかシングルをリリースしないので,MVというのは推しが映像作品として残る非常に希少なものなのです.

16人もいるので各メンバーが映る時間はどうしても短くなってしまうのですが,全体で255秒なので16で割っても一人当たりおよそ16秒です.さらに序列2位なのでより目立っているでしょう.欲を言えば30秒,最低でも20秒くらいはずっきーが顔アップで写されて欲しいなー.特に今回の衣装めっちゃ可愛い上にツインテールという最強無敵の組み合わせなのでもうこれはヲタクとしては期待で胸が高鳴るばかりです.

www.youtube.com

さて,ここで実際にずっきーが顔アップでちゃんと映ったシーン*3の合計秒数を真面目に計測してみました.

................................................................................................................................

................................................................................................................................

5.7秒でした.

...............................................................................................................................................................................................

5.7秒!??!???????????!!????????????????????????????

しかもタチの悪いことに,まとめて5.7秒ではなく各シーンがコマ切れになっています.1番のサビの「アイドルなんかじゃなければ〜」で映ったシーンが最長の1.0秒です.フラッシュ暗算か何かか?

落ちサビのこのシーン,髪に水滴をわざわざつけて,汗をかきながら練習している姿を表現しているらしいです.遠すぎてなーんも見えんけどな!!!!!

いいですか,アイドルなんざ,とにかく画面にどーーーんとでっかく顔を映しゃあいいんですよ!!!!!!!!!!

どーん

ウ,ウタナイデー

これはアイドルを馬鹿にしているとかいう話では全くなく,むしろアイドルにしかできない表現だと思ってます.映画館で顔をどアップにして映したときの迫力と壮大さ,そこから醸し出す雰囲気は何者にも代え難い演出で,物語を要所要所で引き締めてくれます.体全体の動きの一挙手一投足で何かを表現するなんてプロの俳優かコンテンポラリーダンサーに任せればいいんです.逆に,大画面の顔のアップにも余裕で耐えられるから彼女たちはアイドルをしているんです.

アイドル映画として100点満点

そんな感じで,MVでずっきーが全然映ってなくて傷心していた自分にとってこの映画は救いでした.20を過ぎたらベテランと言われるくらい消耗が激しいアイドル業界において,その時の推しの一番可愛い姿を映像にして残してくれるのはファンにとっては本当に嬉しいことです.

もちろん,ただ推しが可愛いだけの映像では全く物足りない訳です.どんなに好きな俳優でも脚本がダメなドラマは見るに耐えません.どんなに好きなアーティストでも微妙な曲は聴きたくありません.本作,ガールズドライブにおいて,恵まれた脚本と演出,製作陣の方々のおかげで,アイドルたちは映画の中をまるで水を得た魚のように生き生きと自由に演じています.映画「ガールズドライブ」はアイドル映画として間違いなく名作で,後世に語り継がれていくべき作品だと確信しています*4

現代の若者の「反抗」とは?

ここで少し,この映画のテーマでもある「若者の反抗」について語りたいと思います.映画内では,主人公たちは一貫して「大人は,私たちの悩みなんて全くわかってくれない!」という大人に対する反抗心を持っており,それを解消すべく様々な突飛な行動に出ます.

このような思春期ならではの悩み,大人への反骨心は果たして本当に現代の若者に共通するテーマなのでしょうか.私は,このような悩みに全く共感できません.おそらく,演じているアイドル達も共感していないのではないかと想像しています.今の若者が抱える悩みというのはもっと本質的に違うところにあるのではないかと思っています.

戦後80年が経過しようとしている現代日本,資本主義は過去に全く見られない大きさまで成長しました.その中で,どのように人生を過ごせば「正解」なのか,どのようなことをすれば後に「幸せ」になれるのかという方法論が(それが全く根拠のないこととは知られずに)確立していきました.

思うに,今の若者が抱いている悩みというのは,大人が敷いたレールに乗ることを拒むのではなく,むしろ大人が敷いてくれた「正解」のレールに乗り損ねることへの不安が大きいのではないでしょうか.受験,就活,恋愛,結婚など,人生の様々なイベントにおいてとにかくミスをしないことが最優先になってしまっています.一度でもミスをするともう二度と取り戻すことができない,そんな錯覚に陥ってしまっています.中国は日本よりも競争社会ですが,寝そべり族と呼ばれる一切の競争を拒否する若者が社会問題になっています.程度の差こそあれ,日本でも全く同じ現象――つまり,競争社会で勝つことだけを目的とし,負けそうなら全てを諦める,そんな若者が増えているのではと感じています.

私が大学に入って一番衝撃を受けたのは「就活をするサークル」が存在することです.普通サークルなんていうのは自らの趣味や知見を広げ,思いを共有できる仲間を増やすために入るものです.「就活をするサークル」は何をするかというと,すでに就活に「成功」した先輩から話をきいたり,OB訪問したり,エントリーシートの添削をしてもらうのです.さらに驚いたことに,こんなに無意味で価値のないと思われるサークルに実に多くの人が所属しているのです.このサークルに所属していなくても,今の大学生は1年生からインターンや企業説明会に参加するのは当たり前で,Twitterのプロフ欄に「25卒」とか「26卒」とか卒業する年数をかいて就活情報を共有しています.彼らはとにかく,ただ「正しい会社」を選んで「正しい人生」を歩もうとしているに過ぎません.

実際は大人が用意した「正解」なんて全く当てにならないものです.日本は戦後まだ80年しか経っていません.いくらいい学校に入学しようが,いくらいい会社に就職しようが,それだけで今後の日本において安泰な生活を維持できる保証なんてどこにもありません.むしろ,諸外国の経済発展やAIの進歩によりホワイトカラーの職業はほぼ全滅し,人間は「小回りがきいて性能のいいロボットくらいの価値」しかなくなる可能性が大いにあります.

 

さて,この話,今のAKBが置かれている現状にそのまま当てはまるのではないかと思っています.小栗有以さん,倉野尾成美さんは2014年のAKB全盛期にチーム8ととして加入し,山内瑞葵さんは2016年に16期生として加入しました.当時のAKBは今よりもずっと人気があり,センターはマルチタレントとして大活躍している人ばかりで,選抜に入ればTVにたくさん出られます.このような状況では,AKBメンバーの目標は選抜に入ること,そしてセンターを取ることになります.なぜならそれが人気者になる,スターになる「正しい道」だったからです.

時は流れ2024年,偉大なる諸先輩は卒業やスキャンダルで辞めていきました.小栗有以さんは絶対的センターに,山内瑞葵さんはグループのエースに,倉野尾成美さんは総監督という重要な役割を担うことになります.山崎空さんは17期生として2022年に加入し,既にAKBの選抜の一員として活躍しています.ところが,AKBの人気はかつてないほどに落ちてしまいました.TVの衰退やSNSの普及など様々な要因が重なったものだとは思いますが,きっと今の現状は彼女達がかつて望んだものではないでしょう.

同じキャストでまた映画を撮ってほしい

これは個人的な推測で間違っていたら本当に申し訳ないんですが,現代の若者が抱えている悩みと,今のAKBのアイドルが抱えている悩みは同じなんじゃないかと思っています.つまり,正しい道を進まなければならないことに疲れ,また正しい道を歩んだとしても成功するか保証されない,そんな苦しみに苛まれているように見えます.

このような悩みを物語のテーマとして組み込むのは難しいと思います.なぜなら,それは全く魅力的ではないからです.大人に対してなにくそ!と反抗するのは絵になりますが,大人が提示するものが正解とわかっていながら道を違えてウジウジする姿なんて見ていてもしょうがないです.

だからこそ,私はこのテーマに正面から向き合うような映画が見てみたいです.その映画で提示される「正解」もきっと正解ではないのでしょうが,少なくとも希望の一つとして残るのではないでしょうか.そしてそのキャストは,今の若者の代表である「ガールズドライブ」の4人にして欲しいです.そうすればきっと,アイドル映画の枠をとうに超えた本当の名作が生まれるかもしれません.

*1:実はもう1ヶ月くらい前から配信はスタートしてます.なお2ヶ月限定の配信らしいです.なんで?

*2:同列序列2位で本田仁美さんという風にカウントしています

*3:アップかどうかは人それぞれの価値観ですが,割と緩めにつけたつもりです

*4:他のアイドル映画見たことないですけどね.へへ

2023年振り返り

年の瀬なので,2023年を振り返っていこうと思います.

実は研究日記をつけているので,結構簡単に振り返れます.つまり,日記をつけている時は研究をしており, つけていない時は他のことをしているか,何もしていないということです.

1月

年が明けてから修論を書き始めたのでそこそこ忙しかったです.

2月

修論諮問会&博士後期課程の試験がありました.修論諮問会中に専攻科長と喧嘩しました.そのことを前の本垢でツイートした後にアカウントを消したので,その後リアルでお会いした人に「なんか修論諮問会で大揉めしてその後フェードアウトした人」みたいな感じで心配されました.元気です.なんなら別にそんなに揉めてないです.

3月

卒業しました.大抵の同期は東京に就職してしまいました.でも自分は博士号を取るんだという強い意志を持って関西に残りました.

そして,この決断を,数ヶ月後に激しく後悔することになります.

4月

大阪の大学に博士後期課程として入学しました.あんまり意識していなかったんですが,どのタイミングで入学しようが「入学金」が必要なんですよね.免除にならなかったので40万くらい取られました.ほんまにカス.

新しい研究室はビッグラボと言って差し支えないくらいたくさんの研究員と学生が所属しており,かなり刺激をもらっています.なんなら今でも全員の顔と名前は一致してないです.

大阪で一人暮らしも始めました.大学から徒歩5分くらいの物件を運良く借りることができました.基本的にはお昼過ぎまで寝る→大学に行く→深夜に帰宅し睡眠する という規則正しい生活を送っています.自炊はしていなかったですが,11月くらいからはちょくちょくするようになりました.

5〜7月

研究してましたが,新しい環境ということもあって,めちゃくちゃ生産性があるわけではなかったです.そろそろギアを入れていかないといけないかなぁと感じ始めていました.

水星の魔女にもハマってました.feeleさんも言ってたのですが,アニメを一気見するのでなく毎週の楽しみにちょっとずつ見るのもいいなーと感じています.

8月

1年ほど前に情報処理学会誌のモニタをしていたのですが,その際読んだ記事にAKB48の「元カレです」のMV撮影を頑張ったというもの が掲載されていました.モニタなので真面目に元動画も見るかということで元カレのMVを見たところ,めちゃくちゃ良くてハマってしまいました.特にMVの中で目を引いたのが岡田奈々さんと山内瑞葵さんです.アイドル業界には詳しくないし,この先アイドルにハマることなんてないのですが,一応この人たちは追っておきたいなぁということで,Twitterだけフォローしておきました.

そこから約1年経過し,ふとTwitterのタイムラインを見ると,山内瑞葵(ずっきー)さんが,AKBの新しいシングルの選抜メンバーに選ばれましたという報告をしていました.元カレのMVはすごく良かったので少し興味が出たのですが,そういえばこの人は最近どんな活動をしているんだろうと気になり,youtubeで調べてみました.まず目に入ったのは以下の動画です.

www.youtube.com

えっ,可愛すぎん????

今はもう下の方に埋もれてしまっているのですが,コメント欄に「アホみたいに可愛くて草」というコメントが多くの共感を得ていました.そう,アホみたいに可愛いんです.

そこから,山内瑞葵(ずっきー)さんの出演するインターネット上にある全ての動画を見漁るようになります.この辺の流れは下田麻美さんにハマった時と同じ感じです.山内瑞葵(ずっきー)さんはtiktokで動画を毎日投稿しているので,それも沼にハマるのを加速しました.

9月

ずき

10月

ずきずきずきずきずきずきずきずきずき

11月

ずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずき

12月

ずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずきずき

2023年まとめ

2023年を通して考えた最大のテーマは,「アイドルとは何か?」ということです.人はなぜアイドルにハマるのか?人はなぜアイドルに,こんなにも心を動かされてしまうのか?アイドルにも彼氏がいることくらい百も承知のはずです.どうしてアイドルの前では理性という理性を完全に引き剥がされてしまうのでしょうか.

そして,人はなぜ,アイドルを目指すのか? アイマスでは「キラキラ」という言葉に押し込められ,ラブライブはそもそもプロのアイドルではなく部活動です.それら創作で語られない現実において,どうして彼女たちはこんなにも真剣にアイドルをやっているのでしょうか.お金のため,名誉のためなら納得がいきます.本当はもっと振り向いて欲しい人たちがいるのでしょうか.

アイドルの世界をちょっとだけ垣間見て得られたものは完全なる違和感です.これだけ非平衡な関係が比較的安定して社会に存在することは驚き以外の何者でもないです.この先,アイドルにハマる人たちはきっともっともっと増えてきます.今後の日本社会に,この歪な関係性を受容できるほどのキャパシティがあるのでしょうか.これからも調査研究を続けるために,アイドルの現場に足を運び日々学んでいこうと思います.

おまけ

書いていると辛気臭い話になってしまったので,最後にずっきーの今年のtiktok動画個人的best3を発表します.みんな是非みてみて.

best3 2023/12/30

www.tiktok.com

ここにきて一番最近の動画がランクイン.どの角度から見ても最高に可愛いというのは言うまでも無いんですが,最後の目が好きです.

best2 2023/9/2

www.tiktok.com

雑誌の企画でメイド服を着た時のずっきー.可愛いが爆発してます.ちょっと照れてるのもおもろい.

best1 2023/2/13

www.tiktok.com

第一位はジワるDAYSを踊っているずっきーです.見てもらったらわかるんですが,踊ってる間ずーーーーっと笑顔なんですよね. 何十周でも何百周でもリピートしてしまいます.あと「駆けつけてあげる」で本当に駆けつけるずっきーもめっちゃ可愛いです.

chokky泣きの一動画

www.tiktok.com

ヘソダシ...... カワイイ...... あと最後に写真と同じポーズするの反則です.

おまけのおまけ

11月くらいに出張でシドニーに行ってきました.シドニー治安よくて綺麗でめっちゃ良かったです.オススメ.

京都大学情報学研究科先端数理科学専攻推薦入試について

京都大学情報学研究科先端数理科学専攻推薦選抜を受けたのでその備忘録を書きます.進路選びの参考になればと思いますが,自明なこと(つまり,募集要項を読めば分かること)以上の本質的な情報は載っていません.

以下公式の募集要項

http://www.i.kyoto-u.ac.jp/admission/application.html

志望理由

情報学研究科の他専攻の院試日程がTHE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARSの15周年ライブ*1と 被っていたので先端数理科学専攻にしました.

その上で,先端数理科学専攻にのみ推薦入試制度が設けられており,学部の成績が比較的良かった*2ので推薦入試を受けることにしました.推薦で仮に落ちても一般入試を(追加料金無しで)受けることが出来ます.ただし,推薦で受かった場合は情報学研究科の他専攻を受けることはできません.

先端数理科学専攻で行われている研究・教育内容

知りません*3.先端数理科学専攻の公式サイトか,情報学研究科の募集要項掲載ページにある志望区分案内を見てください.ただし,志望区分案内のpdfは少しだけ古いです.

院試までの流れ

私は京都大学工学部数理工学コースに所属しているので,B4で先端数理科学専攻の研究室に配属となりました.それが決まったのが4月の中頃ですが,その時点で指導教員の方に(もし先端数理を受けるなら)推薦選抜を受けたい旨を伝えていました.

その後,推薦選抜を受けるにあたり(在学中の大学の)教員の推薦書が必要なので,5月の中頃あたりに指導教員のかたに書いていただきました.

今年の募集受付は6月のはじめあたりでした.本番は6月の終わりで,内容は書類審査と口頭試問のみとなります.

院試当日の口頭試問について

口頭試問内容はどうやら人によって(あるいは教員によって)かなり異なる雰囲気なので,その辺りは志望する研究室の教員,または研究室のメンバーに注意深く聞いてみてください.

推薦選抜のメリット

他専攻の院試が8月の初めで一ヶ月ほど遅いので,他の人が院試勉強で忙しい中,声優のオンラインイベントに参加したり*4,映画館に映画を見に行ったり*5ねんどろいどを組み立てて遊ぶ*6ことができます.

推薦選抜のデメリット

特に思いつきません.

さいごに

推薦選抜があるからという理由で本専攻を志望するのは間違っているとは思いますが,たまたまやりたい研究分野が重なっていた場合に,推薦選抜は大きな選択肢のひとつになるとは思います.

検索結果

ウェブ検索結

*1:2020年7月,アイドルマスターシリーズはアーケード版から数えてなんと15周年を迎えました.私は今までアイドルとプロデューサーが紡いできたその歴史の重さに圧倒されるとともに,これからのアイドルマスターシリーズ,そしてアイマスガールズと呼ばれる女性声優の方たちのさらなる活躍に胸膨らむばかりです.ちなみに15周年ライブはコロナの影響で中止となりました.死.

*2:GPAが4くらいです.GPAの上限が4の大学出身の方にGPA4超えてると言ったらウケるらしいです.

*3:先端数理に限らないとは思いますが,同じ専攻でも研究室ごとにやってることが全く違う(もっと言えば教員ごとに全然違う)ので,ほかの人が何をやってるかはさっぱり知りません.

*4:コロナ禍で仕事が減っている女性声優にほぼダイレクトにお金を送りつけましょう.

*5:千と千尋の神隠しもののけ姫を見に行きました.どちらもとても良かったですが,個人的には千と千尋の神隠しのほうが好きです.サントラも買いました.

*6:https://www.goodsmile.info/ja/product/8721.html

AtCoder ABC 153

解けなかった問題を覚書程度に記す。

ABC153 F

atcoder.jp

水色問題は解けなあかんでしょ......つらい。

けっきょくソートを除いてO(N)で解かなければならない。一番左から貪欲に爆破すればいいのだけれど,その地点での残り体力をいかにして求めるか。例えば爆破したときにそのダメージをqueに入れておいて,毎地点においてqueのfrontと比較して,爆破範囲を過ぎていたら取り除けばいい。するとqueを参照する回数は合計でO(N)で済む。

試験も終わったし,また精進したい。レートが上がらんのよ。

AtCoder ABC 142

詰まった問題を覚書程度に記す。

ABC142 D

atcoder.jp

公約数のうち素数の数を調べればいい。これはO(\sqrt{N})でできる。ただしN=gcd(A,B)
AとBの公約数は最大公約数の約数である。Nを素因数分解していけばよい。調べるのは\sqrt{N}までで良くて,\sqrt{N}を超えるような素因数は多くても1個しかない。

はじめ「最大公約数以下の素数をを列挙すればいいのかな~~~」と考えていたらそれだとO(NloglogN)かかって解けないことに(TLE出してから)気づいた。こうして期せずして(?)充実した素数ライブラリを作成することができたのだ。はあ。

ABC142 E

atcoder.jp
「ハァ~最小重みマッチングかあ知らんなあ解説読んで実装しよ」とeditorialを見たら一番上に「動的計画法」って書いてあったから一目散に閉じた。

結局bitDPを使えば解ける。Nが非常に小さいことから気づきたいなあ。そもそもABCにネットワークフローは出ないのかしら。いずれ勉強しないとなあ。

ABC142 F

atcoder.jp
実装も考察も何一つ追いつかなかった。完敗。

解き方1

editorialのやりかた。いくつか図を書けばわかるが,一つ閉路をもってきたときに,そこにもし余分な辺が入ってあったとすれば,その余分な辺はショートカットになっている。つまり,その余分な辺を使えばより最適な閉路が手に入る。これを繰り返せばいい。

解き方2

辺をひとつ固定して,startをその辺の終点,goalを始点とする。そこからダイクストラ法を用いて,startからgoalまでの最短路が答えとなる。もちろんstartからgoalまでたどり着けなかったら固定する辺を変える。

最近けっこうABCの問題を解いているのだけれど,時間内にA~Fまで解けるようになる気がしない。どうすればいいのかなあ。